本稿は平成4年11月27日(金),札幌市民会館において行われた「データベース新時代:21世紀に向けた情報戦略」丸善札幌支店開設70周年記念講演会での講演を収録したものである。演者は今日の情報化時代に至る過程を1950年代より10年区分で略説し,1990年代の特徴の一つとしてマルチメディア媒体CD-ROMを取り上げ,海外における流通実態と我が国との相違点および,市場が未発達である現状で販売側が体験する問題点を述べた。最後にCD-ROM利用の新動向を紹介し,併せて新媒体を定着させるには,製作者·販売店·利用者間の理解と協力が必要であると説いている。