民族学の研究には写真やスライドなどの映像資料が重要な役割を果たしており,国立民族学博物館では,民族学者が世界各地で行うフィールドワークの際に撮影してきた写真やスライドのデータベースを構築している。このシステムは,研究者間での映像資料の共有と退色の防止を目的としている。写真やスライドはハイビジョンCCDカメラによりディジタル化し,光ディスクに保管している。同時に検索時に提供するための簡略画像を作成し磁気ディスクに保管している。検索にはパソコン端末を使い,端末に画像を表示できる。本稿ではこのシステムの概要と今後の課題を述べ,いくつかのサンプルを紹介する。