二値論理に基づく現行の情報検索システムが, 情報要求者のニーズに真に応えられるものとなるには, 解決すべき問題がいくつかある。本論文では, この問題点を明らかにするとともに, 解決の示唆を与える方法として, キーワード検索における部分マッチおよび重み付き検索手法, 情報要求を記述するためのグラフ表現などを述べる。さらに, 情報検索行動の理解とその詳細な分析が, 情報検索システムの高度化にとって不可欠である点に鑑みて, 情報要求者とインタメディアリーとの相互作用の中にみられる各種の機能と, この種の機能を使用したエキスパート・システムの特徴を述べる。