情報化が急ピッチで進むなかで, 知的所有権が企業の経営資源として一段と重要になってきた。本号では, 前号の「知的所有権の現状と動向」をふまえ, 現実に発生している知的所有権紛争のうち, “情報”関連の, (1)コンピュータのハードおよびソフトにまつわる事件(互換機・OS事件, アプリケーション・ソフト事件, コンピュータ犯罪), (2)トレードシークレット事件(企業秘密漏洩事件, 産業スパイ事件)を紹介し, 併せて今後知的財産をどう保護し活用すべきかについて考察した。