“情報の氾濫”と呼ばれる中にあって, 適切な情報を適時, 抽出, 提供し, 産業活動や社会生活のパフォーマンスの向上を図るものとして, 各種データベースが登場して久しい。とりわけ, 化学とその関連領域の研究開発に携わる者にとって, CA Search(CA誌と対応)の利用は, 欠かすことのできない重要なデータベースである。このデータベースのドキュメント・タイプ別に見た収録性, 収録の特徴などを明らかにし, その“クセ”を知ってオンライン情報検索の実を上げる目的で, 「CA誌の評価」第1報(その1), (その2)において, 特許情報の解析を行った。本報はそれに続くものとして, 単行本を対象にデータベースに占める構成比率ならびに収録の特徴を, 収録分野, 出版国, 出版社, 言語, 代表的出版社の出版カタログとの対比における収録性などの観点から解析を行ったものである。