全ての学生が同じように図書館を利用しているわけではない.それぞれ自分のよく利用するサービスがある.どのサービスをどの程度利用するかは,学生によって異なっており,それは,その学生の動機,図書館スキルなどにより構成される利用のコンテクストによっている.本研究は,キャンパスにどのような利用上の特徴をもった学生がいるか,それらの学生はどのような学習成果を得ているかを探索したものである.慶應義塾大学湘南藤沢メディアセンターを利用する学生に対する質問紙およびフォーカス・グループ・インタビューによる調査が実施され,その結果,学生は利用の特徴により四つのグループに分かれること,学生の図書館利用成果にそれぞれ特徴があることが示された.