情報の発信コストを飛躍的に低下させたインターネット上には,消費者によって発信された商品評価情報を蓄積しているウェブサイト(評価サイト)が存在する.消費者の購買行動への影響力が注目される評価サイトと雑誌,口コミの有効度比較を評価サイトユーザーに対する2度のアンケート調査によって実施したところ,商品認知の情報を提供する情報源としても,購買の決め手となる情報を提供する情報源としても,評価サイトはその相対的有効度を上げていることが判明した.筆者は,この結果を個人の認知限界が情報量のみならず情報源量においても顕在化しており.評価サイトが(1)「マス的」な情報源特性,(2)「個人的」な情報源特性,(3)提供される情報の中立性,という3つの要因を全て持つゆえ評価サイトユーザーに選択され,その有効度を上げていると解釈した.