Autochrome plateは工業的に生産された最初のカラー感光材料で1907-1933年の問に実用されていた。今日, 残されているAutochrome Plateの色は, 加法混色の3原色微粒子フィルターの退色の程度により可成りの違いがある。ここでは, 撮影後の処理あるいはその後の保存条件などが異なり画像の色にかなりの相違を生じた2枚のAutochrome Plateを試料として, 微粒子フィルターの色を顕微分光測光装置により測定した。その結果, Autochrome Plateの退色は主に青原色フィルターで生じることが明らかになり, 退色した試料の補修方法に対する示唆が得られた。また, Autochrome Plateの原色はNTSCカラーTVの画像再現原色に近似していることも明らかになった。