p-ニトロアニリン (pNA) 及び2-メチル-4-ニトロアニリン (MNA) のアミノ基をアルキル基等で種々置換してそれらの単結晶及び混合結晶の第二高調波発振 (SHG) 特性を比較した。単結晶では, pNA誘導体の多くはSH不活性なのに対しMNA誘導体の多くがSH活性であり, 室温で長期間安定であった。pNA系混合結晶は初期に1000倍を超える高いSH活性を示すが時間とともに活性が激減する傾向がある。それに対しMNA系混合結晶では100倍程度のSH活性がかなり保持される傾向がある。このように, ベンゼン環2位のメチル基の有無によってSH活性や熱安定性に大きな違いが見られる。またMNA系混合結晶では結晶保存中にSH活性値 (及びXRDパターン) が大幅に変動するがこれには湿気の有無が関係していることが分かった。