電子内視鏡画像の色再現は写真フィルムを用いる光学的内視鏡に比較して悪い。我々は電子内視鏡の色再現を改善する目的で内視鏡分光器を開発し胃粘膜の分光反射率の測定を行った。また, これら測定された310症例の分光データを主成分分析した結果第3主成分までによって分光スペクトルの大部分を表すことが出来ることを明らかにしこれまでに報告した。この論文では, これまでの実験結果に基づいて電子内視鏡のRGB信号から胃粘膜の分光反射率が推定できることを明らかにする。また, 計算機による色再現シミュレーションから照明光による色再現の差異について検討を行った。