酸処理豚皮ゼラチンから温度を段階的に変えてゾル成分を抽出し, 円二色性 (CD) を測定した。測定温度が十分に低ければ221nmに正の極大が見られるが, 測定温度が試料の抽出温度に近づくとCD値は負に転ずる。このことは, それぞれの成分の, CDに見られる規則構造が温度の上昇と共に崩壊し, それらの成分が順次 “ゾル成分” として抽出可能になることを示している。