バイラテラルフィルタは,エッジを保存しながら効果的なノイズ除去を行うフィルタである.バイラテラルフィルタには,フィルタ特性を決める2つのパラメータσ d ,σ r があるが,その適値は画像やノイズ強度に依存するため,設定方法が問題となっている.本論文では,平坦領域の平均色におけるノイズ知覚感度を用いてバイラテラルフィルタのパラメータσ d ,σ r を適応的に決定し,フィルタリングを行う手法を提案する.ノイズ重畳画像を用いたノイズ除去実験により,提案手法が処理画像や重畳ノイズ強度の変動に対して強く,良好なフィルタリングを行うことが確認された.