動脈硬化の危険因子である高血圧, 高脂血症, 肥満と食事因子の関連をヒトを対象に主として食事管理下で追求してきた。食塩は1日10gと一定にしたカリウム(K)負荷により, レニン・アンジオテンシン系, カリクレイン・キニン系による降圧を認め, NaよりNa/K比が重要であることを示した。またKによるインスリンの有意な増加を認め, LPL活性化による中性脂肪, 総コレステロールの低下を認めた。Mg負荷により, Na利尿と交感神経活性の抑制による降圧を認めた。ヒトで初めてMgによるLCATの有意な増加を認め, apo-AI, HDLの上昇とLDLの低下を明らかにし, Mgの有用性を示した。他方, 肥満女性の減量に伴いインスリン抵抗性の改善を認め, 降圧にはインスリン抵抗性が関与し, 交感神経活性の抑制を介することを明らかにした。また, 肥満高血圧者の減量による降圧には血清レプチン濃度が関与し, 交感神経系を介することをヒトで初めて報告した。減量によるLDLの低下には内臓脂肪が関与し, 内臓脂肪にはエネルギーではなく砂糖と脂肪が関与することを明らかにした。