電気化学検出器 (ECD) を装着したHPLCによるアスコルビン酸 (AsA) 定量において, 血漿試料の前処理にEDTA-メタノールを用いる既法と, MPAを用いる方法を比較検討した。EDTA-メタノール処理した血漿試料中のAsAは, 40℃保存においても不安定であったが, MPA処理した血漿試料中のAsAはきわめて安定であった。そこでMPA処理した血漿試料の分析方法に関する若干の検討を行った。その結果, 至適なHPLCの条件は, 移動相の組成が, 0.5mM塩化ドデシルトリメチルアンモニウムと0.2mM EDTAを含有した0.2M KH2PO4-H3PO4 (pH3.0), カラムがC18 (4.6×100mm), 流速が1.0mL/mL, ECDの加電圧が+350mV (Ag/AgCl) であった。この条件では, DTTを用いてDAsAを還元処理した試料中のAsAも迅速に測定することができた。