糖尿病症状に対する難消化性デキストリンの改善効果を明らかにするために, n-STZラットにセルロース食 (DM-C群) と難消化性デキストリン食 (DM-D群) を58日間与え, 主に両群の耐糖能を比較検討した。 1) 体重増加量, 飼料摂取量, 尿糖値, 空腹血糖値については, DM-C群とDM-D群間に差はなかった。 2) 実験食投与末期においてDM-D群にグルコース負荷時の耐糖能の改善が見られた。 3) 正常ラットを用いた経口糖負荷試験において, 難消化性デキストリンをスクロースと共に投与すると血糖値の上昇は抑制されたが, グルコースと共では抑制されなかった。 4) 難消化性デキストリンはラット小腸粘膜のスクラーゼやマルターゼ活性を阻害した。 以上より, 難消化性デキストリンは非肥満型NIDDMの耐糖能を改善することが示され, その効果は主に本物質の有するα-グルコシダーゼ阻害活性によると示唆された。