異常炊飯米の糊化度を明らかにする目的で, 各種の処理を行った米粉および米飯についてアミログラム特性値の測定を行い以下の結果を得た。 1) アミログラム特性値のうち, 最高粘度およびブレークダウンの変化が顕著であり, 糊化程度に応じて温水処理米>生米粉>炊飯米>加圧炊飯米>完全糊化米粉, の順に低下した。 2) 最高粘度の測定値に基づいて, 温水処理の糊化度を0%, 完全糊化米粉の糊化度を100%としたスケールを作成し, 異常炊飯米の糊化度を評価したところ, 30~47%となり, 普通炊飯米の67~75%に比べるとかなり低値であることが判明した。 3) アミログラム特性値, とくに最高粘度による米粉および米飯の糊化度評価を粘度特性の異なる他の品種や老化米飯に適用しうるか否かについては今後の検討を要する。