RBH, HMP, MCCを2%添加した飼料をラットに17日間投与し, 消化管組織の形態変化についてSEMおよびLMによる検索を行い, DF無添加飼料を投与したラットと比較した。 1) 水溶性DFであるRBHおよびHMPを投与したラットの空腸の絨毛に, 若干の腫張が起こることがLM検索により認められ, 空腸~回腸の絨毛の間隔・配置が不規則になる傾向があることがSEMにより明らかにされた。変化の度合いは, HMP投与ラットのほうが高かった。しかし, ラットの発育がDF無添加群よりも良好であったことから, これら変化が消化管の機能にまで影響を及ぼしているとは考えられない。 2) 不溶性DFであるMCCを投与したラットの十二指腸~回腸の絨毛先端に, 腫張が起こることがLM検索により認められた。絨毛形態そのものは, 水溶性DFほどの変化がSEMにより認められなかった。MCCによるこの消化管の器質変化も水溶性DFと同様に, 腸管の機能にまで影響を及ぼしているとは考えられない。