Brown Norway (BN) ラットを用いて, 拘束ストレスがアレルギー誘導時における腸間膜リンパ節リンパ球の免疫機能および骨密度に与える影響について検討した。ストレスは, 血漿コルチコステロン量や食餌量に影響を及ぼした。さらに, ストレス負荷下のアレルギー誘導群の骨密度の増加率は, ストレス非負荷群よりも低い値を示した。ストレス負荷下のアレルギー誘導群の血漿IgE, IgG1, IgG2a, OVA特異IgE, OVA特異IgG1, OVA特異IgG2aは, いずれもストレス負荷前に比較して有意な増加を示した。さらに, MLNリンパ球のOVA特異IgE, OVA特異IgG1, IL-10も, 負荷前に比較して有意な増加を示した。このことより, ストレスがアレルギー誘導時の局所性腸管免疫応答に強い影響を与え, Th2細胞への分化が優位に誘導され, さらに, 骨密度形成に影響を与えたものと考えられた。