千葉県内の公立小学校に通う児童364名を対象に, 質問紙法により, 食生活及び食に関する意識・知識について縦断的に調査し, 小学校4年生から6年生における発達的変容について検討を行った. (1) 食生活について, 朝食を毎日食べる児童の割合に学年による違いは見られず, 80%前後であった.8割程度の児童はおやつを食べる時間が決まっておらず, おやつの量に関しても, 学年が上がるにつれて好きなだけ食べる児童の数が増加する傾向がみられた.食べたいおやつについて家族と話す児童は約半数であるが, 食べたい食事については80%以上の児童が家族と話をしていた. (2) 「食事やおやつは, 病気と関係がある」と意識している児童の数は学年が上がるにつれて増加し, 6年生では28.6%の児童が食と健康との間に関わりがあるとの意識を有していた. (3) 知識については, 食品に含まれる栄養素の主な働きを正しく理解している児童の数は, 学年が上がるにつれて増加したが, その一方で, 正解と誤りが混在したあいまいな知識を有する児童の割合も44%前後みられた.また, ごはんやパン, 魚や牛乳よりも, 野菜や果物に含まれる栄養素について正しく理解している児童の割合が多かった. 本報及び次報の内容の一部はアジア地区家政学国際会議 (1999) において発表した.