オボアルブミン (OVA) をトリプシンまたはキモトリプシンで消化して得られたペプチドの抗原性と一次構造を調べた.消化ペプチドをトリシン-SDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動法で分離し, イムノブロット法で抗原性を検出したところ, トリプシン消化で分子量 5,520以上, キモトリプシン消化で分子量 7,280 以上のバンドはすべて抗OVAウサギIgG抗体と反応した.抗原1生を示すペプチドをゲルから PVDF 膜にプロットしたのち, 気相シークエンサーでN末端アミノ酸配列分析を行い一次構造を推定した.これらのアミノ酸配列のうち, 抗原性を示す領域および抗原性を示さない領域から抗原決定基と考えられる部位は, OVA 253~261 (または 264) に含まれることが示唆された.