コレステロールを負荷した健常女性の血清総コレステロール (T-Ch) に及ぼす低分子化アルギン酸ナトリウム (DSA) 摂取の影響を調べた. 試験群には DSA 2g を含むドリンクを 1 日 2 本ずつ 3 週間摂取させ, 対照群には DSA を含まない以外は外見, 含有成分の同じドリンクを摂取させた. 血液検査は摂取開始 2 日前, 摂取開始後 1, 2, 3 週間後の 4 回おこなった. 対照群の T-Ch は上昇の傾向を示したが, 有意な差は認められなかった. しかし, 対照群のなかで摂取前の T-Ch が 180mg/ dl 以上の被験者では, 2 週目と 3 週目の T-Ch が上昇していた. 一方, 試験群のなかで同様の条件の被験者では T-Ch の上昇が認められず, 対照群との問に有意差が認められた. DSA はコレステロールの排泄促進作用を有し, 通常 T-Ch の比較的高い人では, 食物に負荷されたコレステロールによる T-Ch の上昇を抑制する作用が有意に現れるものと示唆された.