24種の新鮮野菜と果物, および煎茶, 紅茶に含まれるアスコルビン酸をフェノール法とDNP法で定量した.二つの方法で, よく一致するものと, フェノール法による方が大きい値が得られる二つのグループに分けられた.後者の不一致の要因はポリフェノール化合物が妨害しているためであることがわかった.したがって, フェノール法は一般的なV.C測定法としては, 問題はあるが, ポリフェノール化合物類を含まない野菜, 果物には適用することができる.また, この方法は非常に簡便であるため, そのような野菜, 果物の調理過程でのアスコルビン酸の損失や鮮度の目安としての時間的変化を見るのには最適であると考えられる.