L-ソルボース発酵を, 反応系に加圧純酸素を導入し, アルギン酸カルシウムで包括固定化した Gluconobacter suboxydans var. α IFO 3254 菌を使用して行ったところ次のような結果が得られた. 1) 酸素の圧が高くなるほど反応速度は速くなり, 25kg/ cm2 ゲージ圧までは, 酸素と反応速度の問に直線的な関係がみられた. 2) しかし 25kg/ cm2 ゲージ圧を越えると, 反応速度の上昇は鈍ったが, この原因は高圧によるのではなく, 酸素によるものであった. 3) 菌体をアルギン酸カルシウムで包括固定化することにより G. suboxydans var.α IFO 3254 菌の SLDH は高圧酸素に対して保護され, 5kg/ cm2 ゲージ圧の酸素加圧下でも, 1回20時間, 5回の繰返し使用を通じて初期の活性を維持していた. 4) 純酸素下 (0kg/ cm2 ゲージ圧) で, 15℃ で1回20時間の反応を15回繰り返したところ固定化菌は基質を毎回80%以上変換し続けた.これはL-ソルボース平均生成速度約0.61μmol/ (sec・g dry cell weight) に相当した.