各種DFの in vitro におけるNa結合能と高血圧自然発症ラット (SHR) の血圧に与える影響とを調べた.その結果, DFのうち, カルボキシル基を有する酸性多糖類, フィチン酸などにNaとの結合, あるいはイオン置換反応が認められた.K-AlgとCa-AlgとについてSHRへの給餌試験を行ったところ, これらのDFでは1%食塩負荷にもかかわらず血圧の上昇を抑制した.糞Na排泄量も増え, 吸収を阻害することが明らかとなった.以上の結果から, Alg塩摂取による, 消化管内Na/KあるいはNa/Caのイオン交換による血圧調整作用が示唆された.