糯米粉と粳米粉の配合比, 加水比別団子の力学的性質を調べ, 以下のような結果を得た. 1) 団子の粘性率, 弾性率は, おおむね糯団子の値より粳団子の値のほうが高い値を示し, 加水量の増加とともに減少する傾向がみられた.しかし, 糯米粉と粳米粉を混合した場合, フック体の弾性率以外の粘性率, 弾性率は必ずしも粳米粉 (すなわちアミロース) 含量には比例しなかった. 2) フォークト体の粘性率と弾性率そしてニュートン体の粘性率は糯団子の値がかなり高く, 粳米粉が混入されると大きく減少した後, 糯米粉の配合比が高くなるに従って増加した. 3) 塑弾性体の弾性率の糯・粳の差は顕著で, 糯米粉が50%以上の団子は, 加水量増加とともに弾性率が減少したが, 粳米粉含量が60%以上の団子は加水量に比例して弾性率が増加した.