ベトナムで飲料や食用に用いられている Cleistocalyx operculatus 花芽(COB)は非常に強い抗酸化活性,抗糖尿病活性などが認められている.そこで,本研究では実際にベトナムの2型糖尿病の患者を対象に,COB茶が糖尿病に効果があるのか評価した.対象者65名を,COB茶を飲用する群とプラセボ群に分けて,12週間後の血糖値等の変化を検討した.その結果,12週間後の空腹時血糖,HbA1cはCOB茶を飲用した群の方が有意に低かった.また血清インスリン濃度は,介入する前に比べ12週間後ではCOB茶を飲用した群の方が高かった.さらに食後の血糖値の上昇を検討するため,170gのご飯を食べる前および食事中に150mlのCOB茶もしくは水を飲用させ,食後2時間の血糖値の変化の違いをみた.その結果,COB茶を飲用した方が血糖値の上昇が抑制されていた.これらの結果から,COBは糖尿病の予防・改善に効果があると示唆された.