1.回転白金電極を用いる電流滴定法により澱粉のヨード親和力を測定する方法の詳細な検討を行い,測定条件を定めた。すなわちアミロース5mg,澱粉25mg以下を含む試料溶液50mlをメチルオレンヂ中性とし,25℃ で電極の回転数900r.p.m.として行うのがよいことを認めた。 2.ジャガイモのアミロースについて電流滴定2種(著者らの方法とdead-stop法)と,電圧滴定を行い,全く同一のヨード親和力を得た。 3.ヨード親和力の決定法の2種につき比較検討し,正確な求め方を定めた。 4.アミロースの量を5mg~25mgの間で変化させ,またアミロースとアミロペクチンの混合比を変化させても同一のヨード親和力がえられることを確めた。 5.アミRペクチンにはヨード親和力が全くないことを確めた。そしてアミロース的な特異的なヨード結合はないが, ある種の結合或いは吸着のあることを認めた。 6.ジャガイモの澱粉2種類について電流滴定を行い, 電圧滴定と同一のヨード親和力を得た。