近年, 検索エンジンの検索結果をユーザが理解しやすいように, グループ分けして表示する研究が進行している. 既定のカテゴリ階層をカテゴリ名として採用する「分類」や, 検索結果と検索のキーワードから抽出したカテゴリ名を動的に付与する「クラスタリング」等である. しかしながらいずれもユーザにとって, 「カテゴリ名やカテゴリ分けの仕方がユーザにとってわかりやすく, かつ無駄もない, 意味的妥当性」「ユーザが感心を持ったカテゴリ内でWeb文書群が問題解決に効果的な情報を与える, 適切性」「望ましくない形式のページが含まれない, 形式的妥当性」「必要なWeb文書がカテゴリを横断して存在せず目的の情報を見つけやすい, カテゴリの非横断性」の面で充分とは言えない. 本論文では, 従来手法の問題分析に基づき, 六つのページタイプ群をカテゴリの候補とし, ユーザの選択入力に応じて適応的に分類を行なう手法を提案する. また, 「提案手法に基づく試作システム」と, 「グループ分けをして表示する機能を持つ公開の検索エンジンとして代表的なYahoo, Vivisimo」との比較評価実験を行なう. 試作システムはこれらの従来システムと比較して, 最大で36.7%優位な評価値を達成した.