CD-ROMは, ディジタルオーディオ用コンパクトディスク技術を基礎とする, 統一信号フォーマットを持つ読出し専用の光ディスク記憶装置である.音楽用CDシステムを計算機用記憶装置とするために, 以下の課題を取り上げた. (1) データ信頼度を向上するための誤り訂正, (2) 高速ランダムアクセス, (3) ユーザに好適なシステム開発環境を与えるインタフェース.特にデータ信頼度の確保は, 記憶装置としては不可欠であるが, ディスクの誤り率, 特に実使用下における誤りの様子を定量化することは難しい.本研究では, 実際のCDディスクの測定例から平均ランダム誤り率, バースト誤り長10フレームを想定し, CD-ROMに採用された2つの誤り訂正を検討した.CD用誤り訂正CIRCの新復号方式を開発, ランダム誤り訂正10-12以下, バースト誤り11フレームを達成, さらにCD-ROM用付加ECC復号をインタフェースソフトウェアに組込みデータ信頼度の向上をはかった.