高周波非線形系における相互変調を調和解析によって求める方法を示した.この方法では, 実際の入力をスペクトル的に等価な時間の周期関数となる信号におきかえる.したがって, 非線形系の出力も時間の周期関数になるから, 調和解析によって相互変調が求められる.その結果, (1) 非線形の量と次数が大きい場合, (2) 入力波の数が多い場合の計算が容易にできる.この方法を用いて, 非線形性が包絡線伝達関数で与えられたときの, 映像・音声同時増幅における920kHz相互変調, および2周波非線形性の計算例を示した.