既設計の3Pカラーカメラにリニアマトリックス回路を併用し色再現の向上をはかった.さらにリニアマトリックス回路を使用する前提に立った光学系の設計法および若干の試作結果についても述べる.この回路の最適係数決定はULCS座標による評価とPowellの最適化手法により電子計算機を利用して求めた.色再現誤差の評価の対象として実在の15色と膚色の16色を使用し, そのうちの8色についてその色再現誤差を最小にさせた.この結果, 色再現誤差を従来の1/2~1/3にできることがわかった.また, このシミュレーションが実際と一致していることが確かめられ, 光学系と色再現の問題を定量的に扱えるようになった.