筆者らは前号の論文においてブラウン管における電磁偏向の磁界の状況と各種偏向収差との関係を見通しのよい形に整理して示した.本文ではこの結果から, まず, 一般受像管において偏向収差の影響を最小にするような磁界の条件を示し, ついで, カラー受像管の集中誤差とその動的補正およびそれらに対する偏向磁界のあり方を示し, 実際のコイル設計製作上有力な手がかりを与えんとするものである.