シャドウマスク形カラー受像管で, 最も大きな問題の一つは色純度 (Color Purity) であるが, これを微視的にみるとけい光体ドットに対する電子ビームのミス・ランディングの問題に帰する.本報告では, まず混色を起こさないためのミス・ランディングの許容範囲を, 種々の部品や製作上の寸法誤差について検討し, つぎに実際に起るミス・ランディングをいろいろな原因に分類して論じている.筆者はこれらをけい光面上で取扱かうかわりに, 実際の管製作上の立場からより便利なためにすべて露光面上の値に等価的に換算して考察している.この手法は管設計製作上, および部品精度検討の上にも大いに役立った.