冷凍流通している輸入エビのサルモネラ汚染が判明したことから,冷凍保存下のエビにおけるサルモネラの生残性を検討した.ブラックタイガーに血清型WeltevredenおよびSenftenbergを体表および体内の2方法で接種した.冷凍保存温度は -10℃,-20℃ および -30℃ の3温度で,保存期間は12週間とした.その結果,冷凍保存温度が低下するほど,また,体表接種より体内接種の方がサルモネラの生残性が高かった.さらに, S. Senftenbergは S. Weltevreden より高い生残性を示した.サルモネラはエビで冷凍保存された場合,特に -30℃ ではその接種菌数が長期間維持されることが確認できたことから,エビを解凍するときにはサルモネラの存在も考慮に入れ,衛生的な取扱いが必要である.