CFRおよびJECFAではFD & C Blue No. 2(B2;インジゴカルミン,インジゴチン,食用青色2号)の総色素量85%以上,異性体(B2iso)含量18%以下および副成色素(B2sub) 2% (CFR)または1% (JECFA)以下と規定している.第7版食品添加物公定書では,総色素量85.0%以上およびペーパークロマトグラフィーによる他の色素の不検出という規定となっている.そこで,LC/MSおよびHPLCを用いて,B2中の主色素(B2m),B2isoおよびB2subの測定法について検討し,LC/MSのMSスペクトルにより,それぞれの擬分子イオン(B2mおよびB2iso: [M-2Na+H]-, m/z =421; B2sub: [M-Na]-, m/z =341)が得られることが明らかになり,LC/MSにより同定し,HPLCによる定量法を開発した.さらに,平成10年度~平成14年度の製品検査合格品B2(14試料)中の各色素の含有量を測定した.その結果,各試料中のB2isoはほとんど10%以下,B2subはすべて1%以下であり,いずれもCFRおよびJECFAの限度規格値内であった.