SHR (10週齢雄) に対照食, 銀杏エキス食 (0.5, 2%) を36日間摂取させ, 銀杏エキスの血圧, 心拍, 血糖, 肝臓の各種パラメーターに対する影響を検討した. 0.5%並びに2%銀杏エキス食群の銀杏エキス摂取量は0.3g/kg 体重/日と1.3g/kg 体重/日であった. 心拍は2%銀杏エキス食群においてのみ有意に低下した. 血圧, 糖負荷前後の血糖値, 血漿インスリン濃度, 肝臓グリコーゲン含量に対する銀杏エキス食摂取の影響はなかった. 肝臓重量, 肝臓薬物代謝酵素は銀杏エキス食群で有意に高かったが血漿トランスアミナーゼ活性は全く増加しなかった. 以上の結果は, SHRの検討した項目に対して銀杏エキスが有効性を示さないこと, また大量摂取にもかかわらず明確な有害性も示さないことを示唆した.