看護職のストレスマネジメントに関する研究― ストレス・ストレスコーピング尺度(SSCQ)の看護職への適用―:足立はるゑほか.藤田保健衛生大学衛生学部―本研究の目的はストレス・ストレスコーピング尺度(SSCQ)の看護職集団への適用を検討することである.対象は病院で働く看護職300名.方法は自記式質問紙による調査.併せて尺度の妥当性をみるためにGHQ 60項目版(精神健康調査票)も使用した.対象の平均年齢は32.9±8.9歳,平均経験年数11.9±8.0年であり,全て女性であった.因子分析の結果,SSCQの原版10下位尺度153問から15下位尺度123項目の看護職用SSCQが作成された(SSCQ-N版).尺度の信頼性を示す各下位尺度のクロンバックa係数は0.70~0.83であった.妥当性については既存のGHQ得点との有意な関連が示され(p<0.05)尺度の基準関連妥当性が確認された.以上より,本尺度は,女性看護職集団への精神健康測定とストレス対処指導に有用であることが検証された.(産衛誌2005; 47: 1-10)