近年のコンピュータの小型化・軽量化によって,コンピュータを装着して常時使用するウェアラブルコンピューティングが現実のものとなりつつある.ウェアラブルコンピューティングによってユーザが常時コンピュータからのサービスを受けるようになると,ユーザの状況を的確に取得し,状況にあった高度なサービスを提供することが重要になる.本稿では,装着可能な小型センサ(ウェアラブルセンサ)を用いてユーザの行動を認識することでどのようなサービスが可能になるのかを概説し,ウェアラブルコンピューティングにおける行動認識技術の課題およびその課題を解決するための技術について筆者らの研究プロジェクトを含めて説明する.