現在,Yahoo!やGoogleなどの検索エンジンでは検索結果の周囲に関連した広告が表示される.これら広告の掲載順位を決定するためにオークションが利用されている.既存のキーワード広告オークションでは掲載数は固定されているが,掲載数を入札額に応じて決定することにより,社会的余剰が増加することが予想される.従って,掲載数が可変の場合を対象とした新しいプロトコルを提案する.まず,Vickrey-Clarke-Groves (VCG)メカニズムを適用したプロトコルを提案する.VCGメカニズムは理論的に望ましい性質を持つ一方で,支払額の計算が複雑であるなどの課題がある.そこで,既存プロトコルの一般化第二価格入札(GSP)に基づき,より実践的なプロトコルの独占権付き一般化第二価格入札(GSP-ExR)の提案を行う.具体的には,最高入札者はプレミアムを払うことで独占的に広告を表示させることを可能にする.