Prologがベースとしているホーン節論理に基づく論理プログラミングでは,構文的制約があって確定的知識しか表現できないことが,現実的な知識表現のためには限界であるとされていた.この問題点を克服するために,論理プログラミングにおいて不完全・不確定な情報を扱うための拡張理論が1980年代後半から数多く提案された.1999年にはこれらに加えて制約プログラミングの概念を融合した解集合プログラミングの概念が確立され,現在では論理プログラミングの中心的な研究テーマの1つになっている.本稿では過去からのこうした研究の流れと新しい論理プログラミングの可能性について探る.