アスペクト指向に基づくプログラムは,アスペクトとそれが織り込まれるベースプログラムとから成る.ベースプログラムが既にある程度安定して稼動している場合,そのアスペクトの織り込み(weaving)によってベースプログラム中のどの範囲まで影響があるかを把握することが有効である.影響把握の有効な状況として,織り込みによってバグが挿入された場合の問題解決,織り込み後の回帰テスト(regression test)の必要な範囲の把握などが挙げられる.本論文では,アスペクト指向言語におけるアスペクト織り込みの影響が,ベースプログラムに与える影響の範囲を解析する手法を提案する.