Extensional polymorphismは関数型言語ML上での非パラメトリック多相性を実現するための枠組の一つであり,generic valueという,純粋なパラメトリック多相性の下では不可能な機能を提供する.我々は型ディスパッチと型パターンマッチを利用したgeneric valueの既存のコンパイルにおける意味論と効率の問題を指摘し,新たに「フロー」と呼ばれる,型付け情報を整数グラフに変換した物をディスパッチする変換方法を提案する.フローを使うことで,より自然な意味論に沿った変換が可能になり,多重定義値の呼び出しの効率も改善される.