出版社:Japanese Society of Nutrition and Food Science
摘要:基本食を東北地方乳幼児の日常摂取食餌に準拠して, 米, S. M. 卵, かつおの出しがら, 味噌, 野菜, 果物などで蛋白質14~18%, 脂肪10%とし, Seを1日1匹分0.05μgから5μg迄増加して離乳直後のウイスター系シロネズミを飼育した。 飼育実験を3回行なった結果いずれの飼育実験においてもSe添加区は対照のSe無添加区に比べて体重が少なく, 発育が劣っていた。 同様に肝臓重量は明らかに少なく脛骨の重量も少ない傾向であった。 肝臓脂肪含有量はSe添加区が明らかに少なく, そのT. B. A. 値も少ない傾向であった。さらにまた, 古い酸敗凍豆腐を5%混入した食餌にSe添加して与えたシロネズミは対照のSe無添加区シロネズミは飼育49日中に全シロネズミの3/4が死亡したのにSe添加区のシロネズミは1匹の死亡もなく生き残った。