20のトビラ式ゲーム, およびトランプゲーム (ともにこの実験で指定されたルールによる問題解決) を行なう集団作業で, 2つの集団を対抗事態において競争させるとき, その作業に関する同一集団成員内のコミュニケーション構造のNcによる強度が大であるほど, 高い解決能力を示した。独立変数として実験に使用した構造強度は, 4人集団において論理的に考え得る11水準から任意の5水準をえらんでテストしたのであるが, この5水準に関するかぎり, 集団作業に関するコミュニケーション構造のNc強度が大となるほど, 集団の問題解決能力は高くなるということができる。この実験では同一のNc強度であって異る構造型のものの効果はみなかったが, それは別の問題として実験を計画する必要があろう。