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文章基本信息

  • 标题:双生児による人格形成の研究: III 双生児の友人関係の発達
  • 作者:三木 安正 ; 久原 恵子 ; 波多野 誼余夫
  • 期刊名称:教育心理学研究
  • 印刷版ISSN:0021-5015
  • 电子版ISSN:2186-3075
  • 出版年度:1969
  • 卷号:17
  • 期号:4
  • 页码:193-202
  • DOI:10.5926/jjep1953.17.4_193
  • 出版社:The Japanese Association of Educational Psychology
  • 摘要:

    双生児状況 (twin situation) が対人関係の発達に及ぼす重要な影響のひとつは, 対の相手の存在がそれと類似した機能を果たすとみられる友人関係の発達を妨害することだという試論的結論 (三木ほか, 1963, 1964) をひきついで, 本研究では, 一卵性双生児と (ふつうのきょうだいを持つ) 一般児とを, 特にそれぞれの持つ友人関係の親密さという観点から比較検討してきた。その結果, 双生児は一般児にくらべ友人関係の発達が劣っていることが確かめられた。具体的には, 主として次のような4 点が明らかになった。 1友人に対する親密さという点でみると, 自分が友人に対してもつ親密さおよび友人が自分に対してもつと予想される親密さの両方において, 双生児は一般児にくらべて弱い。この傾向は特に課題志向的な面におけるよりは情緒的な面において, また, 中学生よりは高校生, 男子よりは女子において著しい。 対の相手の存在が友人関係の発達において持つ意味をみるために, 一般児の中で, 年令も近くしかも結びつきが強いきょうだいを持つ場合 (同性で年令差が2つ以内のきょうだいで, しかもそのきょうだいを最も親密な相手だとしているきょうだい群) と比較したところ, やはり, 双生児の方が友人と親密でなかった。このことから, 双生児の対の相手はふつうのきょうだいと異なる意味を持つと考えられた。このことはさきの報告 (三木ほか, 1964) とも一致している。 2友人に対する認知に関して, 特に双生児と一般児の差異が量的にみて著しい女子について検討した。それによれば, 双生児は一般児にくらべ, 友人をより魅力的・道徳的でない, と認知していることが明らかにされた。また, 友人関係が発達しているとみられる双生児と, これと同じ友人との対人関係得点を示した一般児と比べた結果でも, いちばん親しい友人の認知では両者は類似していたが, 2番目に親しい友人やふつうの友人については, 双生児の認知は概して非好意的であり, 友人関係が発達していないとみなされた。 3上述のように, 双生児においては, たとえ友人関係が発達しているという場合も, 実はただひとりの親しい友人との関係だけだということが指摘された。そこで次に, このただひとりの親しい友人が, いわゆる親友といえるかどうかを特に女子について調べてみた。その結果, 一般児に比べ双生児ではわずかの者しか親友を持たないことが明らかになった。したがって, 双生児では友人関係が発達しているといっても, それはいちばん親しい友人についてだけであり, しかもその対象も親友とはいいがたい場合が多いと考えられる。 4双生児の中で対間の結合の強い親グループと, それの弱い疎グループのそれぞれの友人との親密さを比較してみると, われわれの予想とは逆に, 親グループの方がむしろ友人と親密である傾向を示した。このことから双生児の対間の結合の強さだけからでは友人関係の発達を予測できないことが示唆された。 この現象については, 2つの理由が考えられる。第1 は, 対間がいかに親密でも相手が友人としての機能を果たしていなければ, そのことがただちに友人関係の発達を妨害することにはならないのではないか, ということである。そして第2は, 双生児でありながら互いに結びつきが弱いという疎グループの対人関係上の特異性も看過できないのではないかと思われる。すなわち, 疎グループの中には, 面接でもみられたように, 対の相手ばかりでなく, 友人をも含めて一般に他人と親しくしない (ないしは親しくないと反応する) という特殊な事例が含まれているのではないだろうか。このように考えれば, 親, 疎という2分法を友人関係の発達の程度と直接的に対応させ, そこにマイナスの関係を見出そうとしたこと自体に無理があったように思われる。

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