コーヒー抽出残渣を原料に水蒸気賦活法による活性炭の作製を行い, 作製した活性炭を細孔特性の観点から評価した.作製した活性炭は, 比表面積900m2/g程度, 主に細孔半径2nmのメソ細孔を有する活性炭であることがわかった.メソ細孔のさらなる向上を図るため, 原料に対する金属塩の混合, 炭化, 炭化物に酸処理を加えた後, 水蒸気賦活を行うという行程で活性炭の作製を行い, 細孔特性の評価を行った.その結果, 残渣に水酸化カルシウムを混合, 炭化, 硝酸による沸点処理, 水蒸気賦活によって作製した活性炭は, メソ細孔の顕著な発達が見受けられ, ダイオキシン吸着用市販活性炭より優れたメソ細孔性を有していることがわかった.以上より, コーヒー抽出残渣はメソ細孔性活性炭の原料として使用できる可能性が示唆された.