超好熱性細菌Aquifex aeolicusのゲノム全塩基配列が決定され,ブランチングエンザイム(BE,EC2.4.1.18)と相同性を有するタンパクをコードする遺伝子が見つかっている.その推定アミノ酸配列をもとにして遺伝子を化学合成し,大腸菌内で発現させた.その結果,組換えタンパク質のうち95%以上が活性のある不溶性凝集体として菌体内に蓄積された.この凝集体を70。Cで加熱することによって,30%程度が可溶化された.不溶型および可溶型BEの反応至適条件は双方とも75℃,pH7.5-8.0であったが,安定性には違いがあり,不溶型は中性一酸性領域でやや不安定であった.本BEはアミロペクチンのクラスター構造を連結するB鎖を主に環状化し,高度分岐環状デキストリンを生産した.その重量平均重合度(DPw)は1200,平均鎖長は16であり,環状構造部分のDPwは約50であった.