125または130℃での希塩酸処理によるトウモロコシ種皮およびバガスのアラビノキシランからのL-アラビノースおよびキシロースの生産性について調べた. L-アラビノース含量の高いアラビノキシランを含むトウモロコシ種皮 (Ara/Xyl=0.590) では, 0.2 M HClで125℃処理において, 処理時間5分以内で, L-アラビノースがキシロースより優先的に遊離した. 5分間処理での収率は73%であったが, そのL-アラビノース組成は60%と高いものであった. 20分処理においてのL-アラビノースおよびキシロース生成量は162および290 mg/g corn hullであり, アラビノキシランからの収率はそれぞれ89および99%であった. さらに処理後のセルラーゼ剤による加水分解でのグルコース生成量は非常に高かった. 他方, L-アラビノース含量の低いアラビノキシランを有するバガスでは, 処理によるL-アラビノース収率は99%であったが, リグニンを多く含むためキシロース収率は63%で, 酵素反応によるグルコース生成量も低かった.